NetApp機器の廃棄をする前に、搭載しているディスクの消去をする必要があるかと。
そんなときの手順をメモ的に残しておきたいと思います。
disk sanitization を利用
ディスクの消去には「disk sanitization」という機能を利用します。これは標準ではライセンス・オフとなっているので、まずは事前にサポートやベンダーの担当営業などに依頼してライセンスコードを入手しておく必要があります。
まずはNetAppの初期化から
まずはNetAppのOS(Ontap)を工場出荷状態に初期化します。
OSのリブート後にブートメニューを表示するか?といったメッセージが表示されるので、そのタイミングで「Ctrl+C」を押してブートメニューを表示。
「(4) Clean configuration and initialize all disks.」もしくは「(4a) Same as option 4, but create a flexible root volume.」と表示されるので「4」を入力してエンターキーを押せば確認後に初期化が始まります。
初期化完了後、最小限の3本で構成されたアグリゲートにOSがインストールされるので、残りのディスクが sanitization 可能です。初期設定を少しする必要があるので要注意。
disk sanitizationライセンスの有効化
ライセンスキーを入手後、Ontapでライセンスを有効化させます。
> license add [入手したキー] > options licensed_feature.disk_sanitization.enable on ← これは念の為に実行してる系
ディスクを消去する
前述したように、disk sanitizationで消去できるのはスペアディスク(アグリゲートに組み込まれていないディスク)のみとなりますので、初期化後に自動的に作成された3本構成のアグリゲート以外のディスクが対象となります。
まずは該当するディスクのディスクIDを sysconfig -r
で取得。
Pool0 spare disks RAID Disk Device HA SHELF BAY CHAN Pool Type RPM Used (MB/blks) Phys (MB/blks) --------- ------ ------------- ---- ---- ---- ----- -------------- -------------- Spare disks for block checksum spare 0a.00.3 0a 0 3 SA:A 0 FSAS 7200 3807816/7798408704 3815447/7814037168
この結果でいくところの 0a.00.3 がスペアディスクのディスクIDとなります。今回はずらずら~っとたくさん表示されるはず。
あとはディスクIDを指定して disk sanitize を実行するだけ。対象となる全てのディスクIDをスペース区切りで複数指定することができます。
> disk sanitize start [対象のディスクIDをスペース区切りで指定] 例) > disk sanitize start 0a.00.3 0a.00.4
ディスクの完全消去が動いている間は筐体前面のディスクランプがオレンジ点滅しているはず。。。 状況の確認は disk sanitize status で可能です。
例) > disk sanitize status 0a.00.3 0a.00.4
この手順でNetAppのディスクの完全消去ができます。